主催:群馬県体育協会 群馬県ソフトテニス連盟
平成15年度 総合一貫強化対策 アドバイザーコーチ招聘強化事業
ソフトテニス競技強化練習会
第2回
平成16年2月28日〜29日 渋川市総合公園体育館
この事業は群馬県競技スポーツ推進実施計画に基づき、本県から全国大会や世界大会で優勝する競技者を輩出し、国民体育大会で優秀な成績を収めるため、県内外から優れたアドバイザーコーチを招聘し国体に対する意識の高揚と競技力の向上を図ることを目的として開催されます。 今回は今年度2回目(1回目はこちら)国体成年男女の強化合宿にあわせ、昨年に引き続いて、 2004年度ナショナルチーム監督の北本英幸先生を講師にお招きして開催しました。 今回のテーマ:ストロークにおける回転軸の設定 第1日目 1 ウオーミングアップ ランニング、ストレッチングのあと 股関節、肩関節の可動域を広げ、筋力を高めることをねらいとした運動。 テーマ1:左脚(前足)と右脚(後ろ足)を軸にしたストローク 練習1:手落としで左一本足でストロークを打つ 右一本足でストロークを打つ 浮いている足の使い方は上体の回転と反対の動き(反作用の動き)をする バックも同様に行う 前足軸でジャンプしながら打つ テーマ2:右脚(後ろ足)に乗って打つケース: 後方に走った場合、左右にギリギリ走った場合、前に走ってトップ打ちの場合等 練習2:クロスに走りながら1本打ち右脚で踏み切って打つ 逆クロス、バックハンドで左脚で踏み切る 後に走って打ったあと、前に走ってトップ テーマ3:左足に乗って打つケース :ライジングの場合、セカンドレシーブの場合等 練習3:ライジングショット 左足軸、左手でボールをキャッチ キャッチするときに左足に乗る 5本キャッチしたらライジングショットで何本か打つ テイクバックは身体から離した方が融通が利きやすい テイクバックを早くしてよくボールを引きつけた方が前衛にコースを読まれにくい。 (タメができるから) 練習4:トップ打ちとロブの打ち分け 右脚に乗ってタメを作り、踏み込んでトップ打ち 右脚に乗ってタメを作り、踏み込まないでロブ 右脚に乗る感覚というのは、 膝を曲げるというよりお尻にしっかり乗るという感じで 練習5:セカンドレシーブ 左脚(前足)に乗って脚を伸ばしながら身体の回転で打つ 打ち終わって左脚に乗れているか確認(1秒ほど左脚1本に乗っている) 手打ちにならないよう、身体の回転を意識 バックハンドも同様に行う
練習6:ファーストレシーブも同様にやってみる 後から前に出ながらレシーブをするとボールをとらえやすい。。 質疑応答 Q 速いボールに打ち負けないためにはどうしたらよいか。 A 体重移動で大振りするのでなく、セカンドレシーブのように前足に乗ってコンパクトに打つとよいだろう。 2日目(2月29日) 昨日の復習 1 片足ケンケンで基本打ち 手落としで テイクバックの重要性 バックハンドは肩が前にあるために打点との距離がとりにくいことが特長である。 バックハンドがうまくいかない人の特長は何だろう?・・・テイクバックが小さい、肩が入らない。 うまくいく人は、よく肩が入っている。 右肩を下げると打点までの距離が長くなるのでボールをたたくことがし易い。 テイクバックの時グリップをより後方へ引いてみるとよい。 バックハンドの回転打ち バックハンドで右脚に乗って打ったあとそのまま1回転する。 しっかり右脚の上に重心を乗せて打つことができるか。 テイクバックが小さくて押しだし気味の人は回転したあと前にいってしまう。 左手で長くラケットを持ちすぎているとテイクバックが小さくなりやすいので早めに手を離してやるとよい。 テイクバックが終わる直前に左の肩でラケットを押すように身体の回転が始まると腕が身体に巻き付くようになる。 実戦向きのバックハンド:身体の逃がしかた 後衛からミドルにレシーブを打たれたとき、バックで2方向に打ち分ける。 クロス方向に流す場合は身体をやや右に逃がし、ボールの真後ろから内側をたたく。打点はやや後 ストレートに引っ張る場合は左に逃がし、ボールの外側をたたく。打点は前。 練習の初めはサイドアウトをねらうように打つ。 後衛の3本打ち パターンA 1 左ストレートをバックハンドシュート 2 クロスに早いロブを上げられたものをクロスにシュートで返し 3 イージーロブをトップで右ストレートに決める。 これまでやってきた練習、軸をずらさないで回転をうまく使ったストロークに心がける。 移動したときにしっかり打点に入る。 パターンB 1左ストレートをバックハンドシュート 2クロスに早いロブを上げられたものをストレートにロブで返し 3イージーロブをトップでクロスに決める。 後衛ファーストレシーブのクロスへの絞り ファーストのレシーブに対して前衛がポーチに来た先を通す。 力を横に抜く感じ、打点は前で、前進して高い打点で打つ。 踏み込みがないと絞っても前衛にとられてしまう。 後衛セカンドレシーブで前衛を攻める 前衛との勝負での注意点 ・ネットしない ・良い体勢ではいる ・読まれないように、行くぞと肩を入れて牽制 ・早めに構えて前衛にプレッシャーをかけて前衛を硬くさせる。 ・前足の膝をよく使う。下に潜り込むように。 ・4本中1本とられても3本決まればよい。 ・スピードよりもコースが大事。 ・スピードがあってもミスをしていたら意味がない。 ・行くぞと見せて前衛を硬くさせてストレートロブも効果がある。 見学しての感想 今回は「回転軸」をテーマとして、特に後衛のストロークの実戦に生きる身体の使い方を指導していただきました。 指示された課題に取り組む中で見違えるような向上を見ることができました。合理的な身体のさばき、身体の回転を使ったストロークの重要性をよく理解できたと思います。昨年に引き続いての講習でしたので積み重ねの効果が現れる日も近いと思います。 北本先生にはお忙しい中群馬の地までお越しいただき本当にありがとうございました。 (maru 記) 過去のアドバイザーコーチ招聘強化事業の記録 平成16年1月24日〜25日 渋川市総合公園体育館 斉藤 広宣先生 平成15年3月1日〜2日 渋川市総合公園体育館 北本英幸先生 指導者研修会の記録平成13年12月2日(日) 高崎高校体育館 井伊 勝利先生 |