主催:群馬県体育協会 群馬県ソフトテニス連盟
平成14年度 総合一貫強化対策 アドバイザーコーチ招聘強化事業
ソフトテニス競技

平成15年3月1日〜2日  渋川市総合公園体育館

 この事業は群馬県競技スポーツ推進実施計画に基づき、本県から全国大会や世界大会で優勝する競技者を輩出し、国民体育大会で優秀な成績を収めるため、県内外から優れたアドバイザーコーチを招聘し国体に対する意識の高揚と競技力の向上を図ることを目的として開催されます。
 今回は国体成年男女の強化合宿にあわせて、ジュニアナショナルチーム監督の北本英幸先生を講師にお招きして開催しました。

終了後北本先生を囲んで(クリックすると大きな写真)

第1日目
 
 
テーマ1:ストロークの打ち分け

前衛クロスポーチの先を通す角度をつけたクロス打ち
これを打って前衛が早く出たら

前衛クロスポーチの背中を通すミドル打ち
クロスを打つ構えをしっかり取ってから使う

練習
2本打ち分け
右ストレートを入れた3コース打ち分け

注意点
・サイドラインをねらう。サイドアウトしても良し。
・低いボールをボールの外側を打つように打つと左に跳ねる。
(上がり端を縦面で)、流すには内側を打つ・・・高いボール高い縦面
・クロスに絞るにはテイクバックを早く、高い打点で、前の打点で打つ、下から上へ上がり端を打つ。後で待たず、前に踏み込みながら。
・上半身はシンプルに、下半身をしっかり動かして良い軸足設定をし、打点にはいること。そのために打った後大きく動き、次のボールに備える。
・センターに打つのは簡単、サイドラインに打つのは難しいがその練習をたくさんしよう。







テーマ2:チャンスボールのトップ打ち
・高い縦面、体をやや後傾して(体軸を相手に向かって左に傾ける)

・トップ打ちは上から下に打つのではなく平らに飛んでいくような感じで打ち、ボールの回転でコートにはいるように打つ。
・左足(踏み込み足)に乗り込み、そこを軸とした回転で打つようにする。
そのための練習・・・打ってから身体を1回転させてみる。
・二の腕の筋肉(力こぶの筋肉)に力を入れずにテイクバックするとうまく打てる。


前衛をつけて
前衛が守るために動いた反対側を打つ練習

・パッシングしたボールは短くても決まる。無理して長いボールを打ちアウトしないように、短いボールを打てるようにしよう。




北本先生のフォアハンドストローク
















2日目(3月2日)
昨日の基本練習を応用した練習を行った。

テーマ3:相手のミドルレシーブからの打ち分け
相手後衛のミドルレシーブに対して、フォアに回り込んでクロス絞りとストレート中ロブを打ち分ける。

テーマ4:右ストレート展開(こちらの前衛がレシーブした後)相手のミドル攻撃からの打ち分け
右ストレート(相手のバック側にシュート)とクロス方向への中ロブを打ち分ける。
注意点


・回り込みで右足を大きく引いて左肩を入れて左右どちらにも打てる体勢をとる。
・シュートボールを打つ場合前衛がポーチに来て取られるのは覚悟で打つが、前衛ポーチの先を通すように、昨日の要領でしっかり打つ。
・ロブを打つ場合その場で上げるのでなく、打つ方向へ踏み込みながら打つようにする。
テーマ5:右ストレートへの中ロブ攻撃に相手がバックでロブを上げ、そのチャンスボールを前衛と二人で攻撃する。
相手の前衛のそばを攻めるが、しっかり前に詰めてライジングで決め打ちをする。
・ロブを打った後早く下がって体勢をつくり、ロブが上がってきたら前に詰めながら攻撃する。ロブを打った後のんびりしていたら次に決め球は打てない。
テーマ6:セカンドレシーブ
・セカンドレシーブはネットに近いところから打つため、ミスしやすい。スイングはベースラインから打つときよりはコンパクトに振る。
・腕の振りは小さく、身体の回転で打つ。
・身体の回転スピードのコントロールで強くも柔らかくも打てるようにする。

・脚の曲げから伸ばしを使ってボールに順回転をかける。踏み込み足にしっかり乗り込んでその上で回転するような感じで打つ。

質疑応答

前衛のボレーに指導法につて
 
生徒にボレーを指導するときフォアは右肘に左手を、バックはラケット面に左手を添えてから打たせている。

 



見学しての感想
 二日間後衛のストロークを中心に講習が行われたが、基本から応用まで一貫した理念でメニューが組み立てられて大変わかりやすかった。
 参加者は県の強化選手で、昨年の国体上位に入ったそうそうたるメンバーであったが、練習を進める中で打球の質が高くなっていくのを感じさせた。
 特に、身体の回転と脚を伸ばしながらのトップスピンによるボールコントロール技術の解説は合理的で実効性が高いと感じた。
 北本先生には遠路はるばるお越しいただき本当にご苦労さまでした。      (maru 記)